ここでは、Visual C++ 2010 Expressを利用したDLLの作成手順を示します。 まず、「新規作成」から「プロジェクト」を選択します。

次に、Win32プロジェクトを選択します。 DLLの開発ということで、プロジェクト名はmydllとしています。

アプリケーションの種類をDLLに設定します。 空のプロジェクトにはチェックを入れておきます。

メニューの「プロジェクト」から「新しい項目の追加」を選択し、 ソースファイルとヘッダーファイルを追加します。


ここまでの作業を終えれば、後はコードを記述してビルドをすることになります。 ビルドが成功すれば、DLLとインポートライブラリが作成されます。 DLLはEXEに利用されるものですから、DLLに実行という概念はありません。 つまり、「デバッグ開始」という項目を選択することはありません。
defファイルの追加
defファイルとは、DLLがエクスポートする関数を記述したファイルのことです。 システムの一部として機能するDLLを開発する場合は、 defファイルによる関数のエクスポートを覚えておくと便利です。 Visual C++ 2010 Expressでは「新しい項目の追加」を選択して表示される ダイアログにdefファイルのテンプレートが存在しませんが、 単純に拡張子を.defにすればdefファイルを追加することができます。

追加されたdefファイルは、ソリューションエクスプローラ上で次のように表示されます。

上記ではソースファイルの位置にdefファイルが表示されていますが、 これを望まない場合は、目的の場所にdefファイルをドラッグします。 最後に、defファイルの名前が次の場所に記述されているかを確認してください。

ソリューションエクスプローラ上のmydllの部分で右クリックを押せば、上記のようなプロパティダイアログを表示できます。 「モジュール定義ファイル」の部分に、使用するdefファイルの名前を記述します。